




映像作家・映画監督の波田野州平が、見聞きしてきたこと・記憶をたよりに書いているうち、「勝手に手が動いて、本当が半分くらいになった」という11篇の話。
東北のとある図書館で見つけた自伝に書かれていた「オボコ沢」のこと。薮の中に住む犬タロと、誰も見たことのないご近所の犬、マルの名前の秘密は。傾いた養蚕場の主人が庭の手入れ代として持って来たのは真っ青な顔をした孔雀だった……
薄暗く、でもどこかおかしく、記憶のはしっこをくすぐり引っ張る、嘘のような、たぶん本当の話。
装画:永岡裕介
A5版・中綴じ・モノクロ20p
オボコ沢
けっとうしょつき
孔雀
下校
測量士
七面鳥
草魚
酢牡蠣
来訪者
チャルメラ
アーガイル柄