関東大震災によって壊滅的な被害を受けた東京に、防火の都合上、建物の正面を銅板やモルタルで覆い、そこに西洋風のレリーフや江戸の文様など様々な装飾を施した町家建築、すなわち看板建築が現れた。
「古典的な規則にしばられず、独創的で、自由で、なにより人々の熱意が息づいている」。
この独特な表情を持つ建物群に著者は惹かれ、また今ではなかなか見られない職人の高度な技術があることにも気づく。
本書は、昭和初期に建てられたものを中心に全国の看板建築の立面図約60点に詳細な解説を加えた、看板建築のイラスト図鑑です。大判でご堪能ください。コラムなどの読み物も充実して資料性の高い1冊です。
著: 宮下潤也
B5変型・160ページ・オールカラー・上製本
2800円+税
デザイン:大西隆介+沼本明希子(directionQ)
発行: 大福書林