



’私たちの これまでと これからを 考える雑誌’『K』
「国籍」や「民族」、さらに「世代」「性」などといった個々の立場を越えた多様な人びとによる交流の場の創出や情報発信を行う特定非営利活動法人Knit-K(ニッケ)の刊行物です。
1号特集: 特集: イタク 言葉をつなぐ
B5判
本文64ページ
中綴じ ホッチキス留
編集発行:特定非営利活動法人 Knit-K (ニッケ)
(以下、版元サイトより)
明治維新が成就するや否や、新政府はそれまで蝦夷地とよんでいた現在の北海道に開拓使を設置し、北の⼤地の統治を急速に推し進めました。
法律の制定をはじめとするその⾏動は、先住⺠族であるアイヌとの協議をへて、同意をえたものではなく、まさに⼀⽅的な植⺠地⽀配でした。「多く」の和⼈にとり、「好ましく」思われた明治維新は、権利の無視、資源の搾取、⽂化の破壊を引き起こした⾮道な出来事であったのです。
それから約50年、登別出⾝の少⼥、知⾥幸恵が著した『アイヌ神謡集』は、復興に向けたか弱くとも確実に光るともしびとなりました。
本特集では、知⾥幸恵が灯した光、⾔葉に注⽬し、復興を⽬指すこれまでの道のりを辿るとともに、将来に向けた展望を探ります。
『アイヌ神謡集』「序文」アイヌ語/日本語全文掲載
:アイヌ語訳:木原仁美/アイヌ語監修:中川裕
わたしとことばー神謡集「序」の翻訳を通して
:⽊原仁美(アイヌ⽂化交流センター)
時代を超えて旅をするアイヌ語の書かれた言葉たち
―知里幸恵、金成マツ、知里真志保、金田一京助
:藤田護(アンデス・オーラルヒストリー工房、慶應義塾大学)
幸恵を伝える――アイヌ文化の発信を目指して
:松本徹(知里幸恵銀のしずく記念館)
銀のしずく降れ降れ―言語学者知里真志保の挑戦
:小坂博宣(登別アイヌ協会)
二風谷からウレシパ・プロジェクトへ
:本田優子(札幌大学)
ウレシパ・プロジェクトを巣立って
:北嶋由紀(国立アイヌ民族博物館)
:米澤諒((株)NEPKI)
国立アイヌ民族博物館とアイヌ語
:深澤美香(国立アイヌ民族博物館)
マオリとの交流を通して
:岡崎亨恭(近畿大学)
どんな言葉を求めるか―ロシアの先住民組織の視点から
:是澤櫻子(国立アイヌ民族博物館)
真志保のことばに向き合う
:マーク・ウィンチェスター(国立アイヌ民族博物館)
<連載 西域を読み解く>
第2回:片山章雄(東海大学)
20世紀初頭中央アジアを踏査した大谷探検隊は、「実際に会って、話してみる」の実践者である。地域の理解に果たした功績を紐解いていく。
<連載 きょうもきょうとて>
第2回 :杉本良男(国立民族学博物館名誉教授)
社会人類学者が住んでみた京都