
陸前高田で出会った人々をモデルに、2031年を舞台にした物語「二重のまち」と、震災当時子どもだった人たちとのワークショップにて聞いた話を元に書かれた「交代地のうた」から成る。2018年3月以降のツイートを編集した「歩行録」も収録。(そ)
四六判、並製、256ページ
装幀:成原亜美
(版元サイトより)
津波に流された町の地面の下に、静かに、しかし厳然として、
かつての町が横たわっているのだと語る瀬尾さんの文章に、
わたしは灯される明かりを見る思いがしたのでした。
──小野和子(民話採訪者)
【著者プロフィール】
瀬尾夏美(せお・なつみ)
1988年、東京都足立区生まれ。宮城県仙台市在住。土地の人びとの言葉と風景の記録を考えながら、絵や文章をつくっている。2011年、東日本大震災のボランティア活動を契機に、映像作家の小森はるかとの共同制作を開始。2012年から3年間、岩手県陸前高田市で暮らしながら、対話の場づくりや作品制作を行なう。2015年宮城県仙台市で、土地との協働を通した記録活動をする一般社団法人NOOK(のおく)を立ち上げる。現在も陸前高田での作品制作を軸にしながら、“語れなさ”をテーマに各地を旅し、物語を書いている。