「雲が怖い猫」
ザアザア降りの雨の日、猫は窓辺に座って空を見上げていました。
真っ黒な暗雲が立ちこめて、だんだんと空を飲み込んでしまいそうでした。
猫は、もう二度と青空を見られないような気がして、怖くなりました。
猫は布団の中に身を隠し、そしてすぐに眠りにつきました…···”
ー作者の言葉ー
数年前、心が黒い雲に包まれていた時がありました。その時メモ帳に書き留めたのが、雲が怖い猫の話でした。漠然とした恐怖が押し寄せ、壊れそうな気持ちをどうすれば良いのか分からなくて、文章を書くことで自分の心を癒していたのです。
この物語は、最初から答えを探すためではなく、ただ、その過程を描いたお話です。黒い雲が押し寄せてくる時、私はこの猫を思い浮かべ、そしてその友達を紙に描くようになり、この本ができました。
子どもの頭の上にも、大人の頭の上にも黒い雲は現れます。もしかして今あなたの頭の上にも、そんな雲がありますか?
韓国のイラストレーターでGhostbooks(大邱)の雑貨部門、little roomを運営するリュ·ウンジの小さな絵本です。
爽やかな水彩で、かわいらしい動物や花を描く作家の、心の奥底にある恐怖や漠然とした不安を、絵や物語ができうることで昇華した、手のひらサイズの宝物です。
サイズ: 65x85mm
48ページ
ハードカバー
英語