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武藤良子個展「沼日、また」開催中

池袋の開店当初からコンスタントに展示をしてくださっている、武藤良子さんの個展を開催中です。

画像で見るとパキッとしたいさぎよい絵に見えますが、自然光の入るギャラリーで間近に見ると、余白の部分に模様をつけたような指のあと、ねっちりと塗り込んだクレパスのでこぼこが迫ってきます。

タイトルの「沼日」(ぬまび)は、武藤さんが黒のクレヨンでぐりぐりと円や楕円を描くことにはまっていた時期に開いた個展のタイトルです。(2016年)その沼日が、またやってきました。

作品数は94点。そのうち50点が「同じ絵」です。
DMになった花瓶の絵を気に入り、その絵ばかりを描いたそう。会場では右上から横に順番に並べられています。
同じでありながら、どれも唯一の作品。

「百椿図」のときもそうでしたが、見つけたモチーフをとことん描く武藤さん。気に入った沼にどんどんもぐっていき、地球の裏側から顔を出すまでやめない、そんな姿が目に浮かびます。

最後に会場に掲示してある作家の言葉を転載します。
会期は24(月祝)まで。
ぜひ足をお運びください。

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沼日、また
「沼日」は、2016年5月、京都にあったカフェギャラリーユニテでの個展のときに描きはじめたシリーズです。同年8月雑司ヶ谷にあったポポタム分室で「続沼日」を、しばらく空いて2025年10月東美アートフェアで「シリーズ沼日」を、そしてポポタムでの「沼日、また」に続きます。
はじめは黒丸をいくつも描くうちに表れてくる文様のような絵でしたが、描き続けるうちに線になり、植物になり、と変わっていきました。いっそのこと、構図やテーマを考えずに絵を描きたいと、DMで使用した絵を横目で見ながら手を動かし続けました。とんがった葉っぱと丸い葉っぱ、あいだに横を向いた花、と花瓶です。よっぽどこの構図が性に合うのか、50枚描いてもつらくありません。どうして一枚一枚違う絵を描かなければいけないと思っていたのか。誰に言われたわけでもない呪いのようなものに長いこと囚われてきたように思います。このシリーズを「写経」と名付けました。

すてきなDMのデザインは佐藤豊さんです。

武藤良子
1971年、東京雑司ヶ谷生まれ在住。セツ・モードセミナー卒。イラストレーターになろうと思い18歳ごろからじたばたしていましたが、今年になってやっと無理だとわかりました。絵描きです。画材は、オイルパステル、クレパス、鉛筆、ダーマトを使っています。ときどき書籍や雑誌に絵を描いています。
「百椿図」巡回展(2022年〜2023年、ギャラリーまぁる他全国8箇所で開催)、「龍潭譚原画展」(2021年、泉鏡花記念館)、「犀星スタイル」(2019年、室生犀星記念館)、「沼日」(2016年、BOOK CAFE & GALLERY ユニテ)、「アートフェア東京」(2014年、東京国際フォーラム)など多数。